耳の穴から鼓膜までの通り道である「外耳道」の皮膚は、体の中でも特に薄く、厚さはわずか0.1ミリ程度しかありません。非常に出血や炎症を起こしやすいデリケートな構造をしており、ほんのわずかな摩擦でも微細な傷がついてしまいます。
多くの人が経験する耳の奥がかゆい原因のトップに挙げられるのが、良かれと思って繰り返してしまう綿棒による耳掃除のやりすぎです。お風呂上がりに毎日綿棒を使う習慣がある人は要注意。皮膚を守る天然の保護膜である皮脂を根こそぎ奪い去り、極度の乾燥状態を招いてかゆみを誘発します。
さらに、掻くことで傷ついた皮膚から浸出液が出て、それが乾く際に再び強いかゆみを生むという「かゆみの悪循環」に陥るケースが後を絶ちません。奥へ奥へと綿棒を押し込む行為は、本来自然に排出されるはずの耳垢を鼓膜の近くへ押し固めてしまうリスクも伴います。