心理学の領域でも、外的要因と内的要因は個人の行動や感情を解き明かす鍵として研究されてきました。その中心にあるのが、心理学者フリッツ・ハイダーらが提唱した「原因帰属理論」です。
原因帰属とは、「起きた出来事の原因をどこに求めるか」という人間の認知プロセスを指します。
- 外的帰属:結果の原因を「運」「課題の難易度」「他人の協力」「環境」など、自分以外の外的要因に求めること
- 内的帰属:結果の原因を「自分の能力」「努力量」「性格」など、自分自身の内的要因に求めること
この帰属のバランスが偏ると、個人のパフォーマンスや組織のメンタルヘルスに悪影響が出ます。
代表的な偏りが「自己奉仕バイアス」です。これは「成功した時は自分の実力(内的帰属)だと思い込み、失敗した時は天候や他人のせい(外的帰属)にする」心理傾向を指します。失敗を常に外的要因のせいにしていては、業務改善や自己成長の機会を失います。
一方で、あらゆる失敗の原因を自らの能力不足(内的帰属)だけに求めすぎると、過度な自責の念からバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥るリスクが高まります。客観的な事実に基づき、コントロールできない環境要因と、自らの努力で修正できる行動要因をフェアに切り分ける姿勢が欠かせません。