ポケモンの世界で最初に冒険の舞台となったカントー地方は、その名称が示す通り日本の関東地方をそのままモチーフに設計されています。マサラタウンはゲームフリーク創業者である田尻智氏の少年時代の原風景(東京都町田市周辺)が投影され、タマムシシティは新宿や渋谷などの大都市圏、クチバシティは横浜港を想起させる港町として緻密にマッピングされました。
当時、わずか512キロバイトという極限のROM容量の中に詰め込まれた初代ポケモン151匹は、単なるキャラクターの枠組みを超えた生態系を形成していました。草むらで見かけるキャタピーやコラッタから、生体実験の果てに生まれたミュウツーに至るまで、無駄を極限まで削ぎ落としたドット絵のデザイン美学は、現代の3Dグラフィック時代においても色褪せない完成度を誇っています。