アルビノの決定的な特徴の一つに「瞳の色」があります。写真や映像でしばしば「目が赤く光って見える」と表現されますが、瞳の中に赤い色素が存在しているわけではありません。
通常、人間の虹彩(黒目部分)には豊富なメラニン色素が存在し、目に入ってくる過剰な光を遮断する絞りの役割を果たしています。しかしアルビノの場合、虹彩の色素が極端に薄いため、外からの光が虹彩を素通りし、眼球の奥にある網膜の毛細血管の色がそのまま透けて見えることで、外見上赤やピンク色、あるいは薄い青灰色に映るのが実態です。
この色素欠損は、外見だけでなく深刻な視覚障害を直接引き起こします。網膜の中心にある「黄斑部」の正常な発達には胎児期のメラニンが不可欠であるため、アルビノの当事者は構造的な発達不全を抱えやすい傾向にあります。
- 弱視(視力低下):眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても、視力は0.1前後に留まるケースが一般的。
- 羞明(しゅうめい):虹彩による遮光ができないため、通常の照明や太陽光が耐え難いほど眩しく感じる症状。
- 眼球振盪(がんきゅうしんとう):焦点を合わせるために無意識に眼球が細かく揺れ動く現象。