吉本興業の楽屋において、今いくよくるよの存在は若手芸人たちにとっての「優しいお母さん」であり、頼れる道標でした。特に実の兄弟コンビである中川家との関係は、演芸界における師弟愛の象徴として知られています。
中川家(剛さん・礼二さん)が若手時代に精神的なプレッシャーや体調不良に苦しんでいた時期、くるよさんは楽屋に好物を差し入れ、「あんたらは絶対に大丈夫やから、焦らんとマイペースでいきなはれ」と励まし続けました。礼二さんがテレビ番組等でくるよさんのモノマネ(お腹を叩きながら『どやさ!』と叫ぶネタ)を披露した際も、くるよさんは怒るどころか「礼二くん、どんどんやり!もっと似せてやり!」と満面の笑みで公認し、背中を押したエピソードは有名です。
2024年にくるよさんが旅立った際、中川家をはじめ、ハイヒール、博多華丸・大吉、ブラックマヨネーズら数多くの後輩芸人たちが公式コメントやラジオ番組で哀悼の意を表しました。厳しい上下関係が残る昭和の芸能界にあって、威圧的な態度を一切取らず、後輩の才能を無条件で信じて包み込む姿勢は、吉本興業の楽屋文化を劇的に温かいものへと変革させました。