かつて、この組み合わせは「ファッションの敗北」を意味していた。観光地で歩き回るおじさん世代の象徴、あるいは単なる手抜きのスタイル。そう見なされていた時代は、もう完全に過去のものだ。パリやミラノのコレクションでは、ハイブランドがこぞってこのスタイルをランウェイに送り出している。
ルールは壊されるためにある。Z世代を中心とする若者たちは、上の世代が作った「ルール」をあえて逆手に取った。ダサいとされる境界線を曖昧にし、それを新しい「クール」として再定義する。この価値観の反転こそが、現代のストリートを突き動かす原動力だ。