2017年の流行語を語る上で避けて通れないのが、相次ぐ政界の失言・スキャンダルが生み出した強烈なフレーズ群です。その筆頭が、週刊新潮のスクープによって明るみに出た豊田真由子元衆議院議員の暴言音声でした。
秘書に対する凄まじい罵声「このハゲーーっ!」「ちーがーうーだーろー!」は、ワイドショーやネット上で無数にリピート再生され、日本中に衝撃を与えました。流行語大賞のノミネート選考においては、容姿差別への配慮から「このハゲーーっ!」の収録が見送られ、結果として「ちーがーうーだーろー」がノミネート30語に選出されるという選考委員会の判断も大きな注目を集めました。
こうした不祥事が多発した構造的背景を言い表したのが「魔の2回生」という言葉です。2012年の自民党大勝(政権奪還選挙)で初当選した議員たちが、2期目を迎えた2017年頃に不倫、暴言、金銭スキャンダルを続発させたことに由来します。厳しい野党時代や激しい選挙戦を経験せずに当選したため、議員としての自覚や倫理観が欠如していたのではないかという分析がなされ、永田町の構造的な脆弱性を浮き彫りにしました。