寺田心さんの父親の存在が世間の大きな関心を集める契機となったのは、2015年4月に放送されたトーク番組『ボクらの時代』(フジテレビ系)での出来事でした。当時6歳だった心さんは、同じく子役として活躍していた加藤清史郎さん、鈴木福さんと鼎談を行っていました。
父親と一緒にランニングをしているという話題が出た際、話を振られた心さんは屈託のない満面の笑みを浮かべながら、「お父さん、いないんで」と自然体で返答したのです。MC不在の空間で飛び出したその一言に、年上だった加藤さんや鈴木さんが一瞬返答に窮した表情を見せた様子が放送され、視聴者の間で「死別なのか、それとも離婚なのか」と様々な憶測が飛び交う事態となりました。
この父親不在の背景について、ネット上では一部で「父親が病気や事故で亡くなったのではないか」という死別説も囁かれました。しかし、各メディアの取材記録や本人のその後の述懐を精査すると、死別を裏付ける公式な発表や具体的証言は一切存在しません。
2024年6月6日に放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際、成長した寺田心さんは黒柳徹子さんに対し、落ち着いた口調で「母は女手一つで僕を育ててくれている」と明言しました。もし父親が殉職や事故などの不幸な死別であった場合、テレビ番組等で「父の遺志」や「天国の父」といったエピソードが美談として語られるケースが多い中、寺田さんは一貫して「最初から母と祖母に育てられた」というスタンスを崩していません。
これらの状況証拠から、寺田心さんが物心つく前の非常に早い段階(乳幼児期)で両親が離婚し、母親が親権を引き取ったと考えるのが芸能関係者や取材記者の間でも一致した見方となっています。本人の口から父親に対する恨み節や過度な感傷が一切語られないのは、不在であることを特別視させないほど、母親と祖母から十全な愛情を注ぎ込まれて育った証拠と言えます。