スーパーの野菜売り場で、もやしの存在感は圧倒的だ。天候不良で葉物野菜が高騰する局面でも、工場生産ゆえに価格が揺らがない。この安定性が、現代の家庭料理において決定的な強みとなっている。
クックパッド株式会社やクラシルが発表する検索トレンドを見ても、「もやし」「大量消費」「鍋」の組み合わせは常に上位にランクインしている。食品産業や外食産業全体が原材料費の高騰に頭を抱えるいま、安価で良質なタンパク質や野菜を美味しく食べる技術は、生活者の防衛策であると同時に、新しい美食のフロンティアとなった。
単なる我慢の自炊ではない。いかに少ないコストで高級店レベルの満足感を得るか。その探求の結実が、いま注目を集める進化系のもやし鍋だ。