福岡大ワンゲル部ヒグマ事件の真相と教訓|残された手記と時系列

福岡大ワンゲル部ヒグマ事件の真相と教訓|残された手記と時系列

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1970年7月12日、福岡大学ワンダーフォーゲル部の男子学生5名は、北海道十勝山系の芽室岳からペテガリ岳に至る日高山脈縦走計画に出発しました。経験豊富なリーダーを中心に順調に行程を消化していましたが、7月25日午後、カムイエクウチカウシ山(通称・カムエク)の九の沢カール(標高約1,500m)でテントを設営した際、1頭のヒグマと遭遇します。

当初、現れたヒグマに警戒心や敵意は薄く、テントの近くにあった部員のザックを漁り始めました。部員たちは音を立てて追い払い、一度はヒグマを遠ざけることに成功します。しかし、このとき部員たちが「クマが奪った荷物を取り戻した」ことが、その後の運命を大きく狂わせる引き金となりました。

ヒグマにとって「一度自分の所有物と認識した獲物を取り返された」状態となり、執着心と攻撃性を激化させたのです。深夜から翌朝にかけてヒグマは執拗にテントを強襲。部員たちは逃走と避難を余儀なくされ、最終的にリーダーを含む3名が次々と命を奪われる大惨事へと発展しました。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。