ロビーに一歩足を踏み入れた瞬間、空気が変わる。高い天井、クラシカルなシャンデリア、そしてどこか懐かしい木製家具の匂い。ここはまるで、明治時代の洋館に迷い込んだかのような錯覚を覚えさせる空間だ。
夏目漱石の小説『坊っちゃん』の時代背景をオマージュした館内デザインは、歴史好きのみならず、SNS世代の若者たちの心も掴んで離さない。レトロなドレスや袴を身にまとって館内を散策できるサービスも好評で、時代を飛び越えた記念写真が日々ネット上を賑わせている。古いものをただ残すのではなく、現代の感性に響く形で再解釈する。その絶妙なバランス感覚が、ここには息づいている。