神奈川県内の水資源状況を把握する上で、中核となるのが相模川水系と酒匂川水系に位置する4大ダムです。神奈川県企業庁や国土交通省が発表するリアルタイムデータを精査すると、各ダムの役割と現在の貯水パフォーマンスが明確に見えてきます。
首都圏最大級の貯水容量を誇る宮ヶ瀬ダムの貯水率(現在)は、県全体の水資源の防波堤として機能しています。総貯水容量約2億立方メートル、有効貯水容量約1億8,300万立方メートルという圧倒的なキャパシティを持ち、丹沢山地からの流入量を高い水準でコントロールしています。下流の水需要に応じつつも、年間を通じて計画的な放水管理が行われており、極端な水位低下には至っていません。
一方、歴史ある相模ダムの貯水率推移と、下流に位置する城山ダムの貯水率(最新)は、発電や上水道、工業用水の即応的な需給調整を担っているため、季節や直近の降雨量によって水位の上下動が比較的大きくなります。城山ダムは津久井湖として親しまれていますが、治水(洪水調節)と利水の両面で水位管理が極めてシビアに行われており、見た目の水位低下が必ずしも水不足を意味するわけではありません。
酒匂川水系の要である三保ダムの貯水量(丹沢湖)についても、西湘地域や県央部への補給を担っており、丹沢湖周辺の山林が持つ豊かな保水力と相まって、健全な有効貯水量をキープしています。ネット上で局所的な減水写真が拡散されることがありますが、全体の貯留バランスは高度に維持されています。