SNSやネット上の掲示板では、背骨の歪みに関して科学的根拠に乏しい情報が氾濫しています。現場の医療従事者から警鐘が鳴らされている代表的な誤解を是正しておきましょう。
第一に、「姿勢矯正ベルトを常時着用していれば背骨の曲がりが治る」という俗説です。矯正ベルトは一時的に正しい姿勢を意識させるサポート具としては役立ちますが、頼り切ると自力で姿勢を維持するためのインナーマッスル(腹横筋や多裂筋)が衰え、外した際にかえって姿勢が悪化する恐れがあります。
第二に、「整体やカイロプラクティックで骨を一瞬でパキッと戻せば根本治癒する」という言説です。関節の可動域を広げたり筋肉の緊張を緩和したりする効果は認められるものの、変形してしまった骨そのものの形状や、すり減った椎間板が手技だけで元に戻ることは医学的にあり得ません。特に骨密度が低下しているシニア層が強い衝撃を伴う施術を受けると、圧迫骨折を誘発する重大事故につながるリスクがあります。