渋谷駅の喧騒を抜け、道玄坂を少し上った先にある「百軒店(ひゃっけんだな)」。かつて劇場や映画館が立ち並び、今もなおどこかノスタルジックな空気が漂うこの歓楽街の一角に、1952年(昭和27年)創業の中華麺店 喜楽は堂々と店を構えています。近隣の風景がどれほど近代的な商業ビルに変わろうとも、この店の前にできる人だかりだけは半世紀以上変わることがありません。
渋谷エリアに数ある町中華のなかでも、喜楽がここまで特別な存在であり続ける最大の理由は、「ここでしか味わえないオリジナリティ」を一切ブレずに守り抜いている点にあります。台湾ルーツの調理技術を取り入れた独自の揚げネギ文化を日本のラーメンに見事に融合させ、流行り廃りに左右されない骨太な一杯を創り上げました。一度食べると数日後にはまた無性に恋しくなるという中毒性の高い味わいが、熱烈なリピーターを生み出し続けています。