なぜ彼女たちはあれほどの社会現象を巻き起こしながら、テレビの表舞台からフェードアウトしていったのでしょうか。その決定的な理由は、メディア側の都合による淘汰ではなく、「自分たちのコントを守るための戦略的シフト」にありました。
2014年当時、朱美ちゃんと細貝さんのネタで流行語大賞を獲得した二人は、1日に何本ものテレビ番組をハシゴする過密スケジュールに追われました。しかし、テレビ側が求めたのは「ダメよ〜ダメダメ」という決め台詞の一言だけであり、ネタの背景にある緻密な世界観や設定はカットされる日々が続きました。
ネタ作りを一手に担う中野聡子は、過剰なキャラクター消費に対して強い危機感を抱き、トーク中心のバラエティ番組に適応してタレント化する道を選びませんでした。消費され尽くす前にあえてテレビの露出を絞り、劇場とコント制作の現場に戻る決断を下したことが、世間から「消えた」と見なされた真相です。