朝の忙しい時間帯に作ったアスパラベーコンが、昼食時に残念な仕上がりになってしまう背景には、調理工程における3つの落とし穴が存在します。SNSの料理コミュニティや生活実態調査でも「お弁当箱の中でアスパラとベーコンが分離していた」「冷えるとベーコンの脂が白く固まり、アスパラが筋っぽくて食べづらい」という声が多数寄せられています。
第1の原因は、「ベーコンの加熱収縮と接着面の剥がれ」です。豚肉加工品であるベーコンは、加熱されるとタンパク質が変性して縮む性質を持っています。アスパラに巻きつける際、巻き始めと巻き終わりの重なりが甘かったり、巻き目を上にして焼き始めたりすると、ベーコンが縮む力に負けて外側に弾け飛ぶようにほどけてしまいます。
第2の原因は、「アスパラの下処理不足による筋残りと加熱過多」です。アスパラガスの根元付近には強固な維管束(スジ)が発達しています。この筋を残したまま調理すると、冷めた際に繊維が硬直して噛み切れなくなります。さらに、アスパラに火を通そうとフライパンで長時間焼き続けると、ベーコンから過剰に脂と水分が抜け落ち、パサパサの硬いゴムのような食感に変化してしまいます。
第3の原因は、「余分な水分と脂による食中毒リスクと風味劣化」です。下茹でした際の水気がアスパラに残っていると、ベーコンとの密着を妨げるだけでなく、お弁当箱の中で水分が滲み出て雑菌繁殖の温床となります。また、ベーコンから溶け出した脂を拭き取らずにお弁当へ詰めると、室温で白く凝固し、口当たりを著しく損ねる結果につながります。