全国の食卓やSNS上で頻繁に混同されるのが「広島焼き(広島風お好み焼き)」と「モダン焼き」の相違点です。どちらも「お好み焼きに麺が入ったもの」と大雑把に括られがちですが、調理哲学と構造は根本から異なります。
広島焼きは、クレープ状の極薄生地の上に大量の千切りキャベツを山盛りにし、蒸し焼きにして層を積み上げていく「積層(レイヤー)構造」です。生地自体はキャベツを蒸すためのフタの役割を果たします。
一方の関西風モダン焼きは、キャベツと生地をあらかじめ混ぜ合わせた「関西風お好み焼き」に焼きそばをドッキングさせたものです。主役はあくまで生地のフワフワ感と、麺の香ばしさのハイブリッドにあります。発祥である神戸や大阪の下町では、昭和の時代に「お好み焼きだけでは物足りない食べ盛りの客のために、そばを一緒に焼いて挟んだ」のが始まりとされており、ボリュームと濃厚な食べ応えを追求した進化形態なのです。