8年にも及ぶ堅固な絆に亀裂が入ったのは、1995年のことでした。この電撃的な破局理由の決定打となったのが、小林武史が自らプロデュースを手掛け、自らもメンバーとして加入した音楽ユニット「My Little Lover(マイラバ)」のデビューです。
マイラバは1995年5月にシングル『Man & Woman / My Painting』で鮮烈なデビューを飾り、瞬く間にミリオンセラーを連発しました。しかし、音楽制作という極限の創作空間の中で、小林武史とボーカルのakkoとの距離は急速に縮まっていきます。小林武史にとって、自身の音楽的インスピレーションを具現化する歌声を持つakkoは、単なるビジネスパートナーを超えた存在となっていきました。
当時の一部女性週刊誌やワイドショーは、小林武史の心がakkoへと傾いたことで松下由樹との同棲関係が破綻したと報じました。長年連れ添ったパートナーがありながら、新たな才能との出会いによって心が離れていくプロセスは、典型的なクリエイターの心理的変容とも言えますが、結婚を目前に控えていた松下由樹にとってはあまりにも過酷な現実でした。話し合いの末、1995年の夏頃に二人は同棲を解消し、正式に破局へと至りました。