キョンシーがかわいい理由とは?ホラーから愛されキャラへの進化と真相

キョンシーがかわいい理由とは?ホラーから愛されキャラへの進化と真相

キョンシーがかわいい理由とは?ホラーから愛されキャラへの進化と真相について見逃せない 事実を厳選して解説いたします。

日本におけるキョンシーの受容史を紐解くと、恐怖の対象から「かわいい」へのシフトは偶然ではなく、数十年をかけた必然的なカルチャーの積み重ねであることが浮き彫りになります。

すべての原点となったのは、1986年に日本で公開され社会現象を巻き起こした台湾映画『幽幻道士(キョンシーズ)』です。本作の主役を務めた美少女道士「テンテン(シャドウ・リュウ / 劉致妤)」の存在は、当時の日本市場に決定的なパラダイムシフトをもたらしました。大人顔負けの法術を操り、おませで勝気、それでいて抜群に愛らしいテンテンのビジュアルは、当時の子供たちだけでなく大人層までをも熱狂させ、TBS系で放映されたテレビドラマ版『来来!キョンシーズ』(1988年)では最高視聴率26.4%を記録しました。

当時のインタビューや特番の回顧録において、テンテン自身が「過酷なアクションシーンの合間にも、現場のスタッフや日本のファンからの温かい声援が支えだった」と語っているように、彼女の放つピュアな魅力が「キョンシー世界=恐ろしいけれど親しみやすい」という土壌を日本に根付かせたのです。

その後、2000年代以降の深夜アニメやゲームの隆盛に伴い、キョンシーはサブカルチャーの「萌え属性」として完全に再定義されます。その決定打となったのが、miHoYoが展開するオープンワールドRPG『原神』に登場する「七七(ナナ)」です。薬草採りとして不卜廬(ふつろ)に身を置く七七は、過去の理不尽な死から仙人の力で蘇ったキョンシーの幼女。記憶障害を抱え、毎日ノートに日記を書き留めながら懸命に生きる姿や、体操で体をほぐす健気なモーションは、全世界数千万人のプレイヤーの心を掴みました。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。