通常、高速道路の休憩施設は「SA(サービスエリア)=大規模」「PA(パーキングエリア)=小規模」と区分されます。しかし、ネクスコ東日本が展開するドラマチックエリアの旗艦ブランド「Pasar」を冠した三芳PA上りは、その序列を完全に覆しました。三芳PA上り SAより充実している理由を探ると、都市近郊特有のインフラ立地と高度なマーケティング戦略が浮かび上がってきます。
首都圏へ流入する関越道の上り線において、三芳PAは本線上の最終休憩地点にあたります。行楽帰りのドライバーにとっては「渋滞に巻き込まれる前、あるいは抜けた後の最後の砦」であり、ここで夕食を済ませ、土産を買い揃えたいという強い心理が働きます。運営側はこの消費者心理を綿密に計算し、従来の高速PAの概念を脱ぎ捨てて「道ナカ商業施設」へと大転換を図りました。
現地を歩くと、高速道路特有の無機質さは皆無です。百貨店やエキナカで実績を持つ有名ベーカリーや洋菓子店、本格的な和洋中の専門店が軒を連ね、広々としたアトリウム空間が広がる様子はショッピングモールそのもの。ネット上でも三芳PA上り 人気の真相と口コミ評判を巡り、「上里や高坂に寄るなら三芳まで走って一気に買い物を済ませるのが正解」との声が圧倒的多数を占めています。関越道の最終トラフィックをまるごと受け止める巨大な受け皿として、計画的に創り上げられた必然の繁栄といえます。