大会を通じて最大のスポットライトを浴びたのは、チームの精神的支柱でもあるエース左腕の存在だ。最速148キロを誇る伸びやかな直球と、打者の手元で鋭く落ちるスライダーのコンビネーションは、並み居る強打者を徹底的に翻弄した。とりわけピンチの場面で見せたギアチェンジは圧巻で、満塁の危機ですら冷静沈着にアウトコースへ決め切る制球力が高く評価された。
捕手との息の合った配球術も光った。相手打線が直球に対応し始めたタイミングで、意図的に緩いチェンジアップを挟む緩急自在のピッチングを展開。バッテリー間で張り巡らされた緻密な駆け引きが、相手の主砲に快音を許さなかった。マウンド上で見せた鋭い眼光と強心臓は、まさに今大会を代表する名投手の風格を漂わせていた。