本作が他の法医学サスペンス韓国ドラマと一線を画すのは、1話〜数話完結の鮮やかな事件解決と、シリーズ全体を貫く巨大な陰謀劇が二重螺旋のように絡み合う構造にあります。
シーズン1のクライマックスでは、ペク・ボムを長年苦しめてきた「元婚約者ハン・ソヒ殺害容疑」の真相が解剖台の上で白日の下に晒されます。彼を犯人と信じ込んでいたカン・ヒョン検事との長年の確執は、遺体が語る科学的証拠によって氷解。しかし、事件の背後に蠢く財閥令息オ・マンサンの狂気と政財界の腐敗は、解決どころか更なる混迷へと突き進むことになります。
その闇を徹底的に掘り下げたのが『ジャスティス2 検法男女』です。自殺に見せかけた連続毒殺事件、医療刑務所を舞台にした策略など、エピソードのスケールは飛躍的に拡大。そして物語は、冷酷な解剖医チャン・チョルと、裏の顔である多重人格の暗殺者「ドクターK」(ノ・ミヌ)の登場によって最高潮を迎えます。
最終盤、巨大な権力構造の首魁であるカルデ病院の黒幕と検察上層部の腐敗を告発しようとしたト・ジハン検事は、ドクターKとともに銃撃を受け、激流の崖下へと転落。事件は隠蔽され、ペク・ボムが一人真実を求めて現場の血痕を鑑定する中、死んだはずのト・ジハンとドクターKが姿を現すという衝撃的なクリフハンガーで幕を閉じました。悪の頂点が裁かれぬまま幕を引いたこの結末こそが、長年にわたり視聴者の議論を呼び続けている核心です。