今や谷町六丁目のシンボル的存在となっている同店ですが、そのルーツは兵庫県神戸市の元町にあります。かつて神戸の地で多くの常連客に愛されていた洋食店が、なぜ大阪の空堀エリアへと拠点を移すことになったのでしょうか。
移転の大きな契機となったのは、1995年に発生した阪神・淡路大震災でした。甚大な被害を受けた元町の店舗からの再起をかけ、縁あって選んだのが人情味あふれる大阪・谷町六丁目の地でした。神戸牛へのこだわりと培った洋食の技をそのまま携えてオープンした新店は、瞬く間に関西の食通たちの間で話題を呼び、大阪を代表する行列店へと成長を遂げました。
店内には所狭しと有名人のサイン色紙や記念写真が飾られており、名声の高さが伺えます。しかしそれ以上に訪れた人の心を打つのが、厨房から威勢よく響くマスターの温かい声かけや、気配りの行き届いた接客です。困難を乗り越えて育まれたアットホームなホスピタリティが、料理の美味しさを何倍にも引き立てています。