一般家庭で手作りした餅は、冬場であっても数日から1週間程度でアオカビやクロカビが発生してしまいます。これに対し、サトウの切り餅は「賞味期限が製造から24ヶ月(2年間)」と極めて長期に設定されており、長期間冷暗所に放置しても一切カビが生えません。この驚異的な耐久力に対し、「強力な防腐剤が使われているのではないか」と疑う声すら聞かれますが、それは全くの事実誤認です。
カビが発生しない根拠は、医薬品製造工場に匹敵する「クリーンルーム製法(無菌化包装)」と、独自開発の「ながモチフィルム」技術の融合にあります。餅にカビが生える必須条件は「カビ胞子」「水分」「酸素」「温度」の4要素です。サトウ食品は以下の3重の防御壁によって、この条件を完全に遮断しています。
第1に、蒸し上げた米を搗いて餅を成形し、カットするまでの工程を極限まで無菌化した空間で行うことで、製品内部へのカビ胞子の混入を物理的に排除しています。第2に、一つひとつの個包装の中に小さな「脱酸素剤」を個別に封入している点です。外袋を開封して空気に触れさせても、個包装を開けない限り、内部は無酸素状態(酸素濃度0.1%以下)が保たれ続けます。第3に、包装フィルム自体に酸素を透過させない特殊なガスバリア性多層フィルムを採用していることです。
この仕組みを理解していれば、正しいカビない理由と保存方法も自ずと明確になります。外袋を開けた後も、個包装のフィルムが破れていなければ常温の冷暗所で賞味期限まで問題なく保管できます。ただし、保存時に爪や鋭利な物で個包装に微細なピンホール(小さな穴)を開けてしまうと、そこから微量の酸素が流入して脱酸素剤の許容量を超え、一気にカビが繁殖する原因となります。まとめ買いしたストックは、硬い缶や段ボールの中で圧迫されないよう丁寧に保管することが、品質を保つ最大のコツです。