汗がまったく出ない、あるいは局所的にしか出ない背景には、単なる「体質」で済まされない疾患が潜んでいる場合がある。代表的な疾患が「無汗症」、特に発汗命令が皮膚に届かなくなる「特発性後天性無汗症(AISA)」だ。これは厚生労働省の指定難病にも含まれる病態で、早期の適切な診断が欠かせない。
自律神経の乱れも大きな引き金となる。ストレスや不規則な生活リズムによって「自律神経失調症」を発症すると、汗腺の収縮・拡大をコントロールする交感神経の働きが不全に陥る。結果として、汗をかくべき局面でも発汗シグナルが正常に伝達されなくなるのだ。