浅草鷲神社の起源は、神代の昔に天日鷲命(あめのひわしのみこと)が国土を開拓し、開運・殖産興業の神として祀られたことに始まります。のちに日本武尊が東征の際、戦勝を祈願して社頭の松に熊手を掛け、その勝利の帰途に感謝の祭礼を行った日が「11月の酉の日」であったと伝えられています。この伝承が、現在の酉の市の直接的なルーツです。
江戸時代に入ると、隣接地にあった吉原遊廓の繁栄と結びつき、鷲神社は単なる武運の神から「商売繁盛・金運招福・開運」を授ける都市型信仰の拠点へと昇華しました。収穫祭の道具であった農具の熊手が「福を掻き込む・鷲づかみにする」という言葉遊びとともに縁起物へと進化し、江戸っ子の威勢の良さを象徴する祭礼として定着したのです。
また、拝殿正面に鎮座する巨大な「なでおかめ」は、参拝者が後を絶たない名所として知られています。撫でる部位によって授かるご利益が異なるとされ、訪れた人々がそれぞれの願いを込めて触れ合っています。
- おでこ(額):賢さや学業成就・知恵が身につく
- 目:先見の明が養われ、物事の本質を見通す力が備わる
- 鼻:金運に恵まれ、財運が大きく膨らむ
- 右の頬:恋愛成就や良縁・対人関係の改善
- 左の頬:健康長寿・日々の無病息災
- あご:物事が丸く収まり、家庭円満・組織の調和が保たれる