多くの人が「パンピー=一般人の単なる言い換え」と同一視しがちですが、社会言語学的な見地から見ると両者には決定的な境界線が存在します。
「一般人」という言葉は、法的な地位や公的な立場(公人に対する一般私人、専門家に対する非専門家)を客観的に示すフラットな日本語です。公文書や報道記事でもそのまま使用できる公共性を持っています。
これに対し、「パンピー」は発話者が意図的に「自分たちのグループ(内集団)」と「外の世界(外集団)」の間に境界線を引くために用いるジャーゴン(内輪の符牒)です。言葉自体に「特別な私たち」と「平凡な彼ら」という二元論の構造が構造的に組み込まれているため、客観的な事実描写ではなく、常に話者の主観的なスタンスが付着します。この本質的な違いを理解していないと、意図せず相手を線引きの外に追いやり、不快感を与える原因となります。