モスクは神聖な祈りの場であると同時に、地域社会に開かれた交流の窓口でもある。日本で最も古い歴史を持つ信徒団体「日本ムスリム協会」は、地域住民との対話を重視し、正しい知識の普及とマナーの啓蒙を長年にわたり続けてきた。
一般の見学者がモスクを訪れる際には、いくつか守るべき最低限の礼儀が存在する。まず第一に、過度な露出を避けた服装を心がけること。男女ともに半ズボンやタンクトップなどの露出度が高い衣服は避け、女性はスカーフ等で髪やデコルテを覆うのが基本ルールだ。多くの施設では見学者向けの羽織りものを用意しているが、あらかじめ肌を覆う服を選んで出かけるのが礼儀にかなう。
また、建物に入る際は必ず靴を脱ぎ、礼拝中の信徒の前を横切ったり、許可なく人物へカメラを向けたりする行為は厳に慎まなければならない。沈黙を守り、祈りを捧げる人々の集中を妨げない配慮さえあれば、モスクは誰に対しても等しく穏やかな扉を開いてくれる。