一歩館内に足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のように消え去る。光と影が織りなす回廊、アンティークの調度品、そして中庭を囲むアーチ状の窓。これらはすべて、北イタリアの修道院をモチーフにデザインされたものだ。均整のとれた美しさと、どこか懐かしい温かみが同居している。
ディテールへのこだわりは凄まじい。壁の質感から照明のトーンに至るまで、徹底して非日常が演出されている。現代の味気ないビジネスホテルとは一線を画す、この「本物感」こそが、SNS時代の若者から往年の神戸ファンまでを惹きつけてやまない理由だろう。