本州中央部を南北に縦断する糸魚川静岡構造線断層帯は、日本列島の東西を分かつ地質的な大動脈だ。北部から中部に至る区間は変位速度が極めて速く、千数百年の周期で活動を繰り返してきた。過去の活動履歴を紐解けば、一度の破壊でマグニチュード8クラスの破局的な揺れを解き放ち、信州や甲府盆地周辺に壊滅的な地殻変動をもたらすポテンシャルを秘める。
一方、九州から四国、近畿、中部へと1,000キロメートル以上にわたり延びる中央構造線断層帯。西南日本の背骨を貫くこの巨大断層帯は、過密な工業地帯や交通網の直下を通過している。近畿圏から四国にかけての区間で連動破壊が起きれば、国家のサプライチェーンが寸断されるリスクは避けられない。微小な群発地震の頻発は、断層深部で応力が高まっている証拠なのか。監視の目は24時間体制で光り続けている。