「新しい500円玉を入れたのに、戻ってきてしまう」——そんな経験をした人は少なくないはずです。新硬貨の流通開始から数年が経過した現在でも、地方の個人商店の自販機や、一部の古い券売機では新500円玉が使えない現象が続いています。サイズは同じ26.5ミリなのに、なぜ機械は拒絶するのでしょうか。
原因は、直径ではなく「重さ」と「電気伝導率」の変化にあります。新500円硬貨は、従来の7.0グラムから7.1グラムへと、わずか0.1グラムだけ重くなりました。さらに、使われている金属の配合が変わったことで、機械がコインを識別する際の電気的特性が変化したのです。このわずかな差を検知するためのセンサー改修には数万円の費用がかかるため、個人経営の店舗などでは改修が見送られがちという現実があります。