折り紙の歴史と起源の真相|武家礼法から世界共通語Origamiへ

折り紙の歴史と起源の真相|武家礼法から世界共通語Origamiへ

折り紙の歴史と起源の真相|武家礼法から世界共通語Origamiへの重要ポイントをご紹介します。役立つ情報が詰まっています。

現代私たちが親しんでいる折り紙は、日本古来の伝統だけで作られたものではありません。19世紀後半、ヨーロッパのペーパーフォールディング文化との劇的な融合を経て成立しました。

ヨーロッパにも、16〜17世紀の宮廷でナプキンを華麗に折るテーブルデコレーションの文化や、スペイン・カタルーニャ地方に伝わる小鳥の造形「パハリータ(Pajarita)」など、独自の紙折り文化が存在していました。これを近代教育へと昇華させたのが、世界で最初の幼稚園を創設したドイツの教育学者フリードリヒ・フレーベル(Friedrich Fröbel)です。

フレーベルは子どもたちの幾何学的認識や空間把握能力、集中力を育むための教育遊具「恩物(おんぶつ)」の一つとして、正方形の色紙を折る作業を体系化しました。明治時代に入り、近代教育制度の導入を進めていた日本政府は、1876年(明治9年)に開校した東京女子師範学校附属幼稚園(現・お茶の水女子大学附属幼稚園)を皮切りに、フレーベル流の教育折り紙を逆輸入します。日本古来の伝承折り紙と西洋の教育的ペーパーフォールディングが融合し、小学校の図画工作や幼稚園教育の定番カリキュラムとして全国へ広がっていきました。

この折り紙文化を、子どもの遊びから世界に誇る近代的造形芸術へと引き上げた立役者が、「創作折り紙の父」と称される吉澤章(よしざわ あきら、1911–2005)です。

吉澤は生涯で5万点を超える独創的な作品を創作しただけでなく、紙を折る工程を誰もが理解できるよう、「谷折り(破線)」「山折り(一点鎖線)」「矢印による進行方向」といった万国共通の図解記号(吉澤・ランドレット方式)を考案しました。言葉の壁を越えて世界中の人々が同じ折り方を共有できるプラットフォームが完成したことで、日本語の「Origami」は世界共通語として定着することになりました。

山田 真由
著者

山田 真由

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