接着剤に頼らず、パーツ同士の摩擦力と弾性だけで固定する「ボンドなし立体」を成功させるには、日本の伝統建築に見られる「ほぞ組み」の原理を応用します。接着剤を使わない最大のメリットは、仕上がりの美しさに加え、万が一の分解・修復が容易である点にあります。
アイロンビーズ立体作り方の黄金律は、「両面ともビーズの穴がしっかり残る程度(7割溶かし)で止める」ことです。アイロンの設定は必ず「中温(約140〜160度)」。体重をかけず、アイロン自体の重みを利用しながら円を描くように動かします。表面がうっすら連結したら裏返し、裏面も同様に軽く加熱します。この「両面浅がけ」により、パーツの厚みと弾性を均一に保ち、スリット同士が吸い付くように嵌合(かんごう)する絶妙な摩擦係数が生まれます。
組み立ての手順では、まず「十字型」や「H型」のベースとなる支柱パーツから組み始めます。角(コーナー)を接合する際は、親指の腹で均等に力をかけ、決して斜めから無理に押し込まないことが鉄則です。もし噛み合わせがきつい場合は、無理に力を加えず、接合用の突起角をカッターの刃先で0.1ミリ程度軽く削るだけで、驚くほど滑らかにロックされます。