646年の元日に発布されたとされる「改新の詔(かいしんのみことのり)」には、国づくりの基本方針となる4つの柱が明記されています。これこそが社会の構造を塗り替えた具体的施策です。
① 公地公民制(こうちこうみんせい)の導入
豪族が私有していた土地(田荘)と人民(部民)を廃止し、すべてを朝廷の直轄としました。これにより、全国の富と労働力が国家のコントロール下に置かれることになりました。
② 地方行政組織と軍事の整備
首都である「京師(けいし)」を定め、全国を「国・郡・里」という行政区画に再編しました。中央から国司を派遣して地方を管理させ、さらに交通網となる駅馬(はゆま)や防衛のための関塞・防人を配備して、中央の命令が全国に行き届くインフラを整えました。
③ 戸籍・計帳の作成と班田収授法(はんでんしゅうじゅほう)
人民を正確に把握するため、戸籍と計帳を作成。これを基に、6歳以上の男女に対して「口分田(くぶんでん)」を割り当て、その人が亡くなると国に返還させる「班田収授法」を規定しました。土地の私有化を禁じ、平等に再分配する仕組みです。
④ 統一的な税制(租・庸・調)の確立
旧来の豪族ごとにバラバラだった賦役や貢納を廃止し、公平な税制を導入しました。収穫した稲の数%を納める「租(そ)」、都での労役に代えて布などを納める「庸(よう)」、地方の特産物を納める「調(ちょう)」を定め、国家財政を安定させました。