国語辞典や語彙データベースによると、慣用句としての「鼻が高い」には「得意であるさま」「誇らしく思うさま」「自慢できる状態にあること」という意味が記されています。文字通り顔のパーツとしての鼻梁が高い身体的特徴を指す場合もありますが、比喩表現として使われる際は、胸を張って晴れやかな気分に浸っている心情を鮮やかに描き出します。
ここで重要なのは、鼻が高いは褒め言葉かという論点です。結論から言えば、この言葉自体は極めて前向きで温かい肯定表現として機能します。特に「君のような優秀な後輩を持って鼻が高いよ」「息子の快挙に親としても鼻が高い」といった形で、自分と縁のある他者の栄誉を我がことのように喜ぶ場面で多用されます。
では、鼻が高いの語源と由来はどこにあるのでしょうか。日本文化において、鼻は古来「顔の中心に位置し、人間のプライドや自尊心を象徴する部位」として捉えられてきました。呼吸を司り、外界へと突き出た鼻は、その人の気概や自信が外見に表れる場所と考えられていたのです。自信に満ち溢れているときは自然と顎が引かれ、鼻筋がすっと通って高く見えることから、「誇らしい気持ち」を「鼻が高い」と形容するようになったとされています。