「両親が高身長だから子どもも自然に伸びる」「牛乳を大量に飲ませれば背が高くなる」といった言説は、育児現場で信じられがちな代表的な誤解です。
身長の最終予測において遺伝が占める割合はおよそ7割から8割とされますが、残る2〜3割を左右する環境因子の役割を軽視してはなりません。特に5歳児の段階で注意すべき盲点が「隠れ睡眠負債」と「偏食による微量栄養素不足」です。
共働き世帯の増加に伴い、就寝時刻が22時以降にずれ込む5歳児が増加傾向にあります。しかし、骨の伸長を促す成長ホルモンは深いノンレム睡眠時に集中的に分泌されます。就寝前のスマートフォンのブルーライト視聴や夜型の生活リズムは、ホルモン分泌の質を低下させる大きな要因となります。
また、食事量自体は足りていても、お菓子や菓子パンへの依存によってタンパク質や亜鉛、鉄分などの骨基質を作る栄養素が不足する「新型栄養失調」も見落とされがちなリスクです。