ネバーヤングビーチの知名度を全国区へと押し上げた最大の起爆剤といえば、2ndアルバム『fam fam』に収録された「お別れの歌」です。この楽曲のミュージックビデオには女優の小松菜奈が出演し、YouTubeでの再生回数は数千万回規模を記録。カルチャーシーンに大きな旋風を巻き起こしました。
映像作家の山田智和が監督を務めた同MVは、画角をスマートフォンの縦型動画やホームビデオ風に設定し、あたかも「付き合っている恋人がプライベート旅行中に撮影した映像」であるかのような主観的演出を採用。小松菜奈が無防備に見せる満面の笑み、ふとした瞬間の切ない横顔、そして別れの予感が漂う空気感は、観る者全員に「存在しない過去の失恋の記憶」を呼び起こさせると絶賛されました。軽快なカントリー調のリズムと切ないメロディが、映像のリアリティと完璧な化学反応を起こした傑作です。
一方、バンドのもう一つの代表曲である「明るい未来」は、打って変わって多幸感に満ちたアンセムとして愛され続けています。「僕の隣に君がいるだけでいい」という極めてシンプルかつ飾らない言葉で綴られた歌詞は、壮大な約束を交わすのではなく、日々の生活の中にある微熱のような温もりを肯定します。結婚式の定番ソングとしても定着しており、日常の尊さを再確認させる歌として、流行り廃りの激しいストリーミング時代においても不朽の再生数を維持しています。