なぜ、創価学会にはこれほど多くの芸人が集まるのでしょうか。そこには日本のお笑い界が抱える構造的課題と、社会心理学的なメカニズムが密接に関係しています。
お笑い芸人という職業は、一般的な会社員のような雇用契約や固定給の保証がありません。売れるかどうかの確率は数パーセント以下と言われる極端な競争社会であり、何年もの間、月収数千円の極貧生活に耐えなければならない過酷な環境です。この「明日が見えない不安」に対し、創価学会の組織構造は極めて強力な心理的セーフティネットとして機能してきました。
社会学でいう「社会的キャピタル(社会関係資本)」の観点から見ると、地域の座談会や信者コミュニティは、無名で評価されない若手芸人を「無条件に受け入れ、励ましてくれる場所」となります。劇場でウケず、オーディションに落ち続けて自尊心が砕かれた芸人にとって、会合で「頑張っているね」「必ず芽が出るよ」と無条件の肯定感を与えてくれる信者仲間の存在は、強烈な精神的支えになります。
さらに、創価大学の落語研究会に代表されるような学閥や、先に売れた先輩芸人が後輩芸人を親身に世話する相互扶助システムも影響しています。極限状態の孤独とプレッシャーに晒される若手時代、精神的な拠り所とリアルな人間関係のセーフティネットが同時に手に入る環境が、自然と信者の継続・増加につながってきたと言えます。