思考スタイルを語る上で欠かせない「左脳派」とは、物事を言語化し、ステップを踏んで論理的に積み上げる処理様式を好む人を指します。対照的に「右脳派」は、視覚情報や空間認識、直感やひらめき、感情の機微を瞬時に統合する感覚的な処理様式を得意とします。
大脳生理学において、大脳皮質は左右の半球に分かれており、それぞれ処理の得意分野が異なるという「脳機能局在論」が古くから研究されてきました。伝統的な知見では、左脳は言語中枢(ブローカ野・ウェルニッケ野)を有し、言葉の理解や発信、数学的計算、時系列に沿った論理的思考を司ると位置づけられています。一方の右脳は、非言語的なイメージ、音調の識別、空間把握、感情の察知などを担うと分類されてきました。
日常の振る舞いにおいて、左脳派の特徴は顕著に現れます。物事を判断する際には「なんとなく」という直感ではなく、「なぜそうなるのか」という因果関係と根拠を徹底して求めます。会話では前提と結論を明確にし、事実(ファクト)と解釈(オピニオン)を厳格に切り分ける傾向があります。また、時間管理やスケジュール管理に対して強い規律を持ち、予期せぬトラブルに直面した際も、パニックに陥る前に現状の課題を要素分解して対策を講じる冷静さを備えています。