声が相手の耳に届くまでに、いくつかの関門がある。多くの人が陥っている第一の罠は「猫背とストレートネック」だ。スマホを覗き込む姿勢が定着した結果、気道が圧迫され、肺からの空気がスムーズに声帯に届かない。これでは、いくら大声を出そうとしても喉を痛めるだけだ。
第二に、「口の開き方の小ささ」が挙げられる。日本語は比較的、口を大きく開けなくても発音できてしまう言語だ。しかし、これが災いし、唇や舌の動きがサボり気味になり、音が口の中でこもってしまう。第三は、息を吐きながら話すという基本を忘れ、喉を締め付けて発声する「絞り出し声」の習慣だ。これらが重なることで、声のエネルギーは相手に届く前に霧散してしまう。