横浜市役所内部でも、大規模集客イベントに対する安全基準の再検討が精力的におこなわれた。山中竹春市長が率いる市行政は、市民の生命と安全を守る危機管理体制を最優先課題として掲げており、雑踏事故の危険性を排除できない大規模イベントに対しては、より慎重な姿勢を要求するようになった経緯がある。
行政と警察機関が求める警備水準の上昇は、開催費用全体の高騰に直結した。警備人員の確保にかかる単価が過去数年で跳ね上がったことで、興行としての採算性と安全性の両立が極めて困難になったのである。一時の過熱した集客を追うのではなく、地域インフラと足並みを揃えた持続可能なイベント運営への転換が、行政トップの意思決定の背景に存在していた。