2010年にスタートした情報番組『あさイチ』において、有働由美子は日本の朝のテレビカルチャーに決定的な地殻変動を起こしました。V6(当時)の井ノ原快彦とのコンビで始まった同番組で、彼女は従来の朝の番組が避けてきたテーマに果敢に切り込みます。
象徴的だったのが、生放送中に自らの「脇汗」を隠さず話題にした回や、不妊治療、更年期障害、セックスレスといった女性のリアルな悩みを真正面から扱った特集です。視聴者と同じ目線に立ち、涙を流し、時には怒り、大口を開けて笑う姿は、「完璧なアナウンサー像」を打ち破るものであり、全国の女性たちから熱狂的な共感と支持を獲得しました。
また、プライベートにおいて独身を貫いている背景についても、彼女はメディアやエッセイで率直に語っています。30代での激務と恋愛の両立における葛藤、出産可能年齢を意識した際の心理的プレッシャー、仕事への誇りと一人の女性としての生き方の間で揺れ動いたリアルな体験談は、多くの現代人の胸を打ちました。自立した個人として自らの人生を選択し続けるその姿勢こそが、彼女が単なる人気アナウンサーを超えて「時代のロールモデル」と呼ばれる所以です。