なぜファンやネットユーザーは、事実とは異なる「芳賀優里亜と半田健人の結婚」を信じ込んでしまったのか。ここには、エンターテインメント受容における心理的メカニズムが作用しています。
現代のメディア心理学では、視聴者がフィクション作品の登場人物に対して現実の友人や恋人同等の愛着を抱く現象を「パラソーシャル・インターラクション(擬似社会的相互作用)」と呼びます。『仮面ライダー555』において、巧と真理は単なる恋愛感情を超えた魂の共鳴を見せていました。視聴者はそのドラマに深く没入するあまり、演じる俳優本人のパーソナリティと役柄の境界線を無意識に消失させてしまう傾向があります。
さらに、海外のファンカルチャーでも「シッピング(Shipping:作中の男女の関係性を現実でも成立させたいと願う心理)」と呼ばれる現象が一般化しています。半田健人と芳賀優里亜が見せる息の合った掛け合いは、ファンにとって「理想のカップル像」そのものであり、現実の結婚相手の名字(鎌苅)と半田の下の名前(健人)の混同という偶発的なトリガーによって、長年の願望がネット上の噂として具現化してしまったのです。