マイナンバーカードの普及に伴い、全国のコンビニエンスストア等に設置されたマルチコピー機で、手軽に印鑑証明書を取得できるようになりました。手数料が窓口より50円〜100円程度安く設定されている自治体も多く、利便性は飛躍的に向上しています。しかし、ここには法的・実務的に看過できない大きな盲点が存在します。
「家族や同僚にマイナンバーカードと4桁の暗証番号を預けて、コンビニの機械で取ってきてもらう」という行為は、デジタル社会形成基本法およびマイナンバーカードの運用規約上、明確な違反行為(不正利用)に該当します。
マイナンバーカードおよび付帯する電子証明書は、法律上「カード所持者本人」のみが利用することを前提に設計されています。他人に暗証番号を教えたりカードを預けたりすることは、第三者に全方位の行政権限を委ねるのと同義です。さらに、マルチコピー機で暗証番号を連続3回間違えるとカードにロックがかかり、結局は本人が役所の窓口まで出向いてロック解除の手続きを行わなければならなくなります。
「手間を省くためのコンビニ代行」が、結果としてカードの失効や暗証番号の再設定という余計なトラブルを招くことになります。代理人に取得を依頼する場合は、正規のルートである「印鑑登録証を預けて役所窓口に行ってもらう」方法を選択するのが唯一無二の安全策です。