平日の午後5時過ぎ、スマートフォンを開くと無数の料理動画がタイムラインを流れていく。クックパッド(Cookpad)やクラシル(Kurashiru)、DELISH KITCHENといった大手レシピプラットフォームの検索トレンドを見ても、支持を集める上位の条件は極めて明確だ。「工程3ステップ以内」「フライパン1つ」「包丁いらず」。
かつての家庭料理が目指した多品種少量のおかず並びから、一皿で満足感を得られるダイナミックな肉・魚料理へのシフトが進む。背景にあるのは、情報過多による「決断疲れ」だ。一汁三菜の呪縛から解放され、力強い主菜とシンプルな汁物や野菜があれば十分というリアリズムが、忙しい現代人の食卓を支えている。