愛車を傷つけないエンブレムの外し方!穴や塗装剥げを防ぐ決定版

愛車を傷つけないエンブレムの外し方!穴や塗装剥げを防ぐ決定版

愛車を傷つけないエンブレムの外し方!穴や塗装剥げを防ぐ決定版の要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

インターネット上の動画やまとめサイトには、「誰でも5分で簡単にピカピカ」「パーツクリーナーを一吹きすれば糊は溶ける」といった無責任な情報が溢れています。しかし、自動車の塗膜構造を理解している専門家の視点から見れば、これらには危険な誤解が多分に含まれています。

代表的な誤解が、「強力なブレーキ&パーツクリーナーをボディに直接吹き付ける行為」です。金属パーツの脱脂洗浄を目的とした溶剤系パーツクリーナーには、アセトンや強アルカリ性の成分が含まれているものがあり、自動車のウレタン塗膜やクリア樹脂を瞬時に曇らせ、白濁(白ボケ)やクラックを発生させる危険があります。糊落としに使用するケミカルは、必ず「塗装面用」と明記された専用クリーナーやシリコンオフ、または植物由来の低刺激なリモネン系溶剤に限定しなければなりません。

もう一つの盲点は、「ミリ波レーダーカバーを兼ねたエンブレムのブラックアウトや除去」です。現代の車において、フロントグリル中央に位置するメーカーエンブレムの内部には、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)やアダプティブクルーズコントロール(ACC)を制御するミリ波レーダーが組み込まれているケースが標準化しています。このエンブレムは電波透過性の特殊なポリカーボネート樹脂で製造されており、安易に取り外したり、上から市販の社外スモークフィルムを貼る、あるいは社外エンブレムに交換すると、電波の減衰・屈折が起き、エーミング(センサー校正)異常を引き起こして重大な事故につながる恐れがあります。フロント周りの電子デバイス一体型エンブレムには絶対に手を触れてはいけません。

【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準

愛車のデバッジングは、車両の状態とオーナーの保有方針によって、推奨度が180度分かれます。自身の状況がどちらに当てはまるか、冷静に判断してください。

【施工をおすすめできる人】

  • 納車から3年以内の高年式車であり、塗膜の紫外線劣化(日焼け・退色)がほとんど起きていない車両のオーナー
  • 車を乗り潰す予定であるか、少なくとも5年以上の長期保有を前提としており、短期的なリセールバリューを過剰に気にしない人
  • 普段から手洗い洗車を徹底しており、エンブレム周りの水垢や汚れの固着から解放されたいディテール志向の人
  • パーツリストや車体構造を事前に調査し、ピン穴の有無を自己責任で確実に特定できる人

【慎重になるべき・見合わせるべき人】

  • 新車登録から5年以上経過し、屋外の青空駐車で保管されている車両(高確率でゴースト・日焼け跡が残留する)
  • 3年〜5年の残価設定クレジット(残クレ)で購入しており、将来の満期返却や高額下取りを絶対条件としている人
  • フロントのミリ波レーダー連携バッジや、裏面ピン穴が確認されているリアCIマークをDIYで平坦化しようと考えている人
  • 必要な養生資材やケミカルをケチり、手近にあるカッターやマイナスドライバーで手っ取り早く済ませようとする人
田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。