永小作権は、民法第268条に「小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利」と定義されています。法律上の分類としては、土地を直接支配して使用・収益できる「用益物権」の一つです。
日本の私法体系において、他人の土地を利用する権利は大きく「物権」と「債権」に分かれます。永小作権は物権に分類されるため、契約当事者間のみを拘束する賃借権(債権)と比べて圧倒的に強い効力を誇ります。最大の特徴は、土地所有者の承諾を得ることなく、権利そのものを第三者へ譲渡・処分したり、転貸(他人に貸すこと)したりできる点にあります。
また、民法上の要件として「小作料の支払い」が権利の成立要素とされています。無償で他人の土地を借りる使用貸借や、地代の支払いが必須要件ではない地上権とは異なり、定期的な小作料の支払いを怠った場合は、地主から権利消滅請求を受けるリスク(民法第276条:2年以上小作料を滞納した場合)を負う仕組みになっています。