彼女の人生を語る上で避けて通れないのが、昭和を代表する大女優である母・坂口良子の存在だ。誰もが認める正統派美人であり、演技力も抜群だった母の存在は、彼女にとって大きな憧れであり、同時に巨大な壁でもあった。常に「坂口良子の娘」として比較され、その一挙手一投足が注目される環境は、彼女のアイデンティティ形成に歪みをもたらした。
偉大な母の面影を追い求めながらも、自分らしさを見出せない葛藤。母の死後、彼女の私生活や容姿の変化が加速したことは偶然ではないだろう。精神的な支柱を失った彼女が、自らの肉体を改造することで、自立と自己主張を試みていたようにも見える。