報道各社の現地レポートやSNSの投稿データを検証すると、紅葉最盛期における東福寺の混雑は極めて深刻なレベルに達します。洗玉澗(せんぎょくかん)を見下ろす通天橋上では、安全確保のため橋上での立ち止まりやスマートフォン・カメラを用いた写真撮影が禁止される時間帯が常態化しています。午前10時から午後2時のピーク時には、駅の改札から境内、そして通天橋を渡りきるまでに最大60分以上の待機列が発生することも珍しくありません。
嵐山エリアにおいても同様の事態が見られます。特に嵐山渡月橋周辺では、歩道から人が溢れ車道へ押し出されそうになるほどの過密状態が生じます。この過酷な状況を回避するための決定打は、「朝7時30分までの現地入り」に尽きます。多くの寺院の開門前、朝霧が立ち込める渡月橋や竹林の小径は驚くほど静まり返っており、観光客が押し寄せる午前9時半以降とは完全に別世界の情緒を味わうことができます。
一方、夜の風物詩であるライトアップに関しても、現場のリアルな実態を知る必要があります。特に永観堂の夜間拝観は全国屈指の人気を誇る反面、日中と夜間の完全入替制が敷かれており、開門直前の夕方には数百メートルに及ぶ長蛇の列が形成されます。利用者の生の声でも「極彩色の紅葉が池に映る光景は言葉を失うほど美しいが、入場までに40分以上寒空の下で待つ覚悟が必要」という指摘が多数を占めます。
清水寺の夜間特別拝観では、広大な境内面積があるため入場待ちは比較的スムーズですが、奥の院から本堂舞台を見通す名所ポイントには常に分厚い人の壁が立ちはだかります。撮影時は譲り合いの精神を持ちつつ、閉門間際の20時以降を狙うなど、時間配分の工夫が満足度を大きく左右します。