SNSや掲示板などでは「狂人は適当に矛盾した発言をして村を混乱させれば勝ち」「わざと破綻して村の推理を壊すのが面白い」といった言説が散見されます。しかし、これは競技的な人狼においては完全な誤解です。
人狼ゲームにおける論理破綻は、市民陣営にとって「狂人であることが確定したボーナス情報」に変換されます。狂人が自ら偽物であると名乗り出たような状態(破綻)になれば、対抗の役職が「真(本物)」であると100%確定してしまい、市民陣営は確定情報をもとに盤面を完全に整理できるようになります。これを「真確(しんかく)による村利」と呼びます。
真の混乱とは、狂人が「自分こそが本物の占い師である」と最後まで堂々と主張し続け、市民陣営の数名が「どちらが本物か分からない」と夜も眠れないほど疑心暗鬼に陥っている状態を指します。「嘘がバレて吊られる」のと、「本物かもしれないと思わせたまま吊られる」のとでは、その後に残される市民側の思考リソースに天と地ほどの差が生まれるのです。